採用担当は履歴書のどこを見ている?元採用担当がチェックしていた6つのポイント【事務職向け】

採用担当は履歴書のどこを見ている?元採用担当がチェックしていた6つのポイント 採用担当の本音

「履歴書って、採用担当はどこを見ているんだろう?」

「短期離職があるけれど、不利になるのかな」

「事務職に応募したいけれど、資格も経験も少なくて自信がない……」

履歴書を書いていると、こんなふうに不安になることはありませんか?

採用担当として未経験から事務職を目指す方の選考に携わっていたとき、たくさんの履歴書を見てきました。

履歴書を開いて最初に考えていたのは、

「どんな印象の方だろう?」
「どうして応募してくださったんだろう?」

ということ。

職歴に気になるところがあれば、「短期間で退職しているのはなぜだろう?」「このブランク期間は何をしていたのかな?」と、面接でお聞きしたいことを考えながら読み進めていました。

履歴書は、経歴や資格だけで合否を判断するためのものではありません。

少なくとも未経験者を中心とした事務職採用に携わっていた経験では、履歴書からその方の背景や人柄を想像し、面接でもっと知りたいことを整理するという意味合いも大きかったように思います。

この記事では、元採用担当の経験から、事務職の履歴書で実際にチェックしていた6つのポイントをご紹介します。

※この記事は、主に無期雇用派遣で未経験から事務職を目指す方の採用に携わった経験をもとにしています。企業や求人、経験者採用などでは選考基準が異なる場合があります。

顔写真|第一印象から「どんな雰囲気の方かな?」を想像していました

履歴書を開いたとき、自然と目に入るのが顔写真です。

顔立ちそのものではなく、表情・清潔感・服装などから、どんな雰囲気の方なのかを見ていました。

少し古風な考え方かもしれませんが、きちんとスーツを着て、身だしなみを整えて撮影された写真を見ると、

「応募に向けて、しっかり準備してくださったんだな」

と良い印象を持つこともありました。

もちろん、写真だけで合否を判断するわけではありません。

ただ、事務職は「誰かを支える仕事」というイメージを持っている方も多いはず。そのとおり、縁の下の力持ちとして活躍する場面がたくさんあります。

営業担当や上司、社内のさまざまな人から「これお願い!」と声をかけられることも多い仕事だからこそ、「話しかけやすそう」「安心して仕事をお願いできそう」という雰囲気は、とても大切だと感じていました。

また派遣では、就業前に職場見学(企業との顔合わせ)の機会が設けられることがあります。

双方が「この職場・この仕事で働けそうかな?」と確認する場ではありますが、短い時間のなかで一緒に働く姿をイメージしてもらえるか、派遣元としてもスムーズなお仕事スタートにつなげられそうかを考えるため、相手に与える第一印象は大切なポイントのひとつだと感じています。

🌷 採用担当のリアル

「履歴書の写真に自信がない……」と必要以上に心配する必要はありません。

大切なのは、華やかさや容姿ではなく、清潔感や自然な表情、応募に向けて準備してきたことが伝わる一枚になっているか。

「一緒に働くとしたら、どんな方かな?」と想像しながら見ている採用担当もいる、くらいに考えてみてください。

住所|現実的に通勤できそうかを確認するポイント

住所は、単に「どこに住んでいるのか」を確認するためだけの項目ではありません。

採用では、勤務地まで現実的に通える距離なのかを確認する材料のひとつになります。企業によっては交通費の支給上限などを設けていることもあるため、通勤経路や交通費が社内規定の範囲に収まるかという実務的な確認が必要になる場合もあります。

担当していた無期雇用派遣では、さらに採用エリアが決まっていたこともあり、希望するエリアへ毎日無理なく通勤するイメージを持っていただけそうかという点も確認していました。

事務職は基本的に週5日勤務の求人も多く、実際に働き始めれば毎日のことです。

そのため、勤務地との距離や交通手段などは、仕事を探すうえで意外と大切なポイントになります。

🌷 採用担当のリアル

求人を見るときは仕事内容や給与に目が行きがちですが、ぜひ一度、

「この会社に毎日通うとしたら?」

と想像してみてください。

実際の通勤時間だけでなく、朝の混雑や乗り換えなども含めて考えておくと、入社後のギャップを減らしやすくなります。

職歴|短期離職やブランクがあると「理由を知りたい」と思っていました

職歴では、

  • これまでどんな仕事をしてきたのか
  • どれくらいの期間働いていたのか
  • 現在は在職中なのか、離職中なのか
  • ブランク期間があるか

などを確認していました。

例えば、同じような経験や人柄の二人がいた場合、ひとつの会社で長く働いている方のほうが、「入社後も長く活躍してくださるかもしれない」というイメージは持ちやすかったです。

短期離職が続いている場合は、早期退職の懸念につながる可能性もあります。

ただし、ここで大切なのは、

「短期離職がある=不採用」ではない

ということ。

気になる職歴があれば、「どうして退職したんだろう?」と面接で詳しくお聞きするためにメモしていました。

実際にお話を伺うと、家庭の事情だったり、体調面だったり、キャリアチェンジを考えた結果だったりと、さまざまな理由があります。

履歴書だけでは、その背景までは分かりません。

🌷 採用担当のリアル

短期離職やブランクがある方は、隠そうとするよりも、

「なぜそうなったのか」→「その経験から何を考えたのか」→「これからどう働きたいのか」

を整理しておくことをおすすめします。

採用担当が知りたいのは、過去だけではなく、同じことが繰り返されそうか、これから長く働いていけそうかという部分でもあります。

配慮事項|安心して働き続けるために共有してほしいこと

配慮事項では、安心して長く働くために、事前に共有しておきたいことがあるかを確認していました。

例えば、

  • 通院などとの両立
  • 子育てや介護など家庭の事情
  • 勤務時間についての希望
  • その他、働くうえで配慮してほしいこと

などです。

履歴書のフォーマットによっては、こうした内容を書く欄がない場合もあります。その場合は面接で確認することもありました。

担当していた無期雇用派遣では、入社後に取引先へ配属されるため、希望条件によってはご紹介できる仕事が限られるケースもありました。

だからこそ、条件が厳しい場合には、

「この条件だとご紹介できる仕事がかなり限られてしまいます。少し広げることはできますか?」

と率直に相談するための材料にもしていました。

🌷 採用担当のリアル

「正直に書いたら、選考で不利になるかもしれない」

と不安になる方もいると思います。

ただ、配慮してほしいことが働くうえでの絶対条件なのであれば、きちんと伝えてほしいというのが採用する側の気持ちでした。

無理をして入社したあとに「やっぱり続けられなかった」となる方が、お互いにとってつらい結果になってしまいます。

自分が安心して働き続けるためにも、必要なことは正直に伝えておきましょう。

資格|資格の数より「なぜ取得したのか」も見ていました

資格欄を見るときに意識していたのは、「持っている資格」や「資格の数」だけではありませんでした。

担当していた無期雇用派遣はポテンシャル採用が中心だったため、資格だけで合否を決めることはほとんどありませんでした。

一般企業でも、未経験OKの事務職求人であれば、資格の有無だけではなく、人柄やこれまでの経験、仕事への意欲なども含めて判断されるケースが多いのではないでしょうか。

一方で、事務職を目指す方が持っていると「仕事に活かせそうだな」と感じていた資格もあります。

例えば、

  • MOS(Microsoft Office Specialist)
  • 日商簿記3級・2級
  • TOEIC・英検などの英語資格

などです。

英語力があれば、一般事務だけでなく貿易事務など、将来的な仕事の選択肢が広がる可能性もあります。

ただ、資格名と同じくらい興味を持っていたのが、

「どうしてその資格を取ろうと思ったのか」

という背景でした。

例えば、接客業で働きながら事務職へのキャリアチェンジを考え、すき間時間にコツコツMOSの勉強を続けて取得した方。

退職後にPCスクールへ通い、事務職を目指して一つずつスキルを身につけてから応募された方。

こうしたお話を聞くと、

「本気で事務職にチャレンジしたいんだな」

「考えるだけではなく、行動に移せる方なんだな」

と感じました。

ただ、資格は「事務職を目指すなら、とりあえず取っておけばいい」というものでもありません。
未経験から事務職を目指すときの資格の必要性や、自分に合った資格の選び方はこちらの記事で詳しくまとめています。

🌷 採用担当のリアル

資格は、取得したこと自体だけでなく、そこまでの過程もアピール材料になります。

そして、まだ取得できていなくても大丈夫。

「現在、MOS取得に向けて勉強しています」

という段階でも、面接で伝えてもらえれば、事務職を目指して行動していることを伝える材料になるかもしれません。

「資格がないから……」と諦めるよりも、今していることを自分の言葉で伝えてみてください。

志望動機|「事務職で何をしたいのか」を知りたい

履歴書にも志望動機は書かれていますが、ここについては面接でのお話をより重視していました。

異業種から事務職へキャリアチェンジする方も多かったため、

「どうして事務職なんだろう?」

「将来的にはどんな働き方をしたいんだろう?」

という部分を知りたかったからです。

事務職を目指す理由としてよく聞いたのが、

「ワークライフバランスを大切にしたい」

「長期的に働ける仕事がしたい」

といった内容でした。

もちろん、それが本音でもまったく問題ありません。

ただ、採用担当は似た志望動機を耳にする機会も多いため、それだけではその方ならではの志望理由が伝わりにくいこともあります。

そこで、もう一歩考えてみてほしいのが、

「希望する働き方が叶った先で、仕事を通して何をしていきたいのか?」

ということです。

例えば、

「接客の仕事で、お客さまだけでなく一緒に働くスタッフをサポートすることにもやりがいを感じていました。その経験を活かして、今度は事務職として周囲を支える仕事に挑戦したい」

など、自分の経験と事務職を目指す理由がつながっていると、その人らしさがぐっと伝わりやすくなります。

内容が具体的で、自分の経験と結びついていて、本気度が伝わる。

そんな志望動機は印象に残っていました。

「土日祝休みたい」が本音でも大丈夫。
未経験から事務職を目指す方に向けて、本音から自分らしい志望動機を作る方法をこちらの記事で詳しくまとめています。

→ 未経験事務の志望動機|正直「土日祝休み」が本音。それでも伝わる志望動機の作り方

🌷 採用担当のリアル

面接で完璧な回答をする必要はありません。

むしろ印象に残っているのは、変に作り込みすぎず、等身大の自分で笑顔で対話できる方です。

自然にコミュニケーションが取れる方を見ると、「職場でも周囲と関係を築いていけそうだな」と感じることがありました。

面接用の「正解」を作り込みすぎると、入社後にお互いのギャップにつながることもあります。

志望動機も同じです。

きれいな言葉を並べることより、「なぜ事務職を目指すのか」を自分の経験と結びつけて、自分の言葉で伝えることを大切にしてみてください。

採用担当が履歴書で見ているのは、経歴や資格だけではありません

今回は、事務職の採用に携わった経験から、履歴書で見ていた6つのポイントをご紹介しました。

顔写真・住所・職歴・配慮事項・資格・志望動機。

一つひとつを見る目的は違いますが、履歴書全体を通して考えていたのは、

「この方は、どんな人なんだろう?」

ということでした。

履歴書を書いていると、

「短期離職があるから不利かもしれない」

「資格が少ないから自信がない」

「未経験だからアピールできることがない」

と、自分の“足りないところ”ばかりが気になってしまうかもしれません。

でも、短期離職にはその人なりの背景があります。

資格がまだなくても、取得に向けて勉強していることは伝えられます。

事務職が未経験でも、これまでの仕事で身につけたコミュニケーション力や、周囲を支えてきた経験が活かせるかもしれません。

履歴書は、完璧な経歴を並べるためだけの書類ではなく、これまでの自分と、これからどう働きたいのかを採用担当に知ってもらう最初の自己紹介でもあります。

🌷 元採用担当からひとこと

たくさんの応募者とお話しするなかで、最終的に「素敵だな」と感じることが多かったのは、等身大の自分で話してくださる方でした。

完璧に見せようとしなくても大丈夫です。

これまでどんな経験をして、なぜ事務職を目指していて、これからどうなりたいのか。

まずは自分自身で整理してみるところから始めてみてください。

履歴書は、採用担当との最初の出会いです。

あなたらしさが伝わる一枚をつくっていきましょう。

この記事を書いた人
はる

元大手人材会社の採用担当。
未経験から事務職を目指す方の採用や、無期雇用派遣で働く方のキャリア支援に携わってきました。

国家資格キャリアコンサルタント。

「就職することがゴールではない」を大切に、採用する側で見てきたリアルな経験をもとに、自分らしい働き方を見つけるための情報をお届けします。

採用担当の本音
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