「無期雇用派遣って、産休や育休は取れるの?」
これから結婚や出産を考えている方や、子育てと仕事を両立したい方にとって、働き方を選ぶうえで気になるポイントのひとつではないでしょうか。
私はこれまで、無期雇用派遣の採用・就業後フォローに携わり、多くの方の入社や就業を見てきました。
採用の場でも「産休・育休の制度について教えてください」という質問はよくあり、実際に制度を利用して産休・育休を取得し、復帰して働き続ける方もたくさんいました。
一方で、育休を取ったあとの働き方は、入社前にはなかなかイメージしにくいもの。
元の派遣先に戻れる?
復帰後の配属先はどうなる?
子育てと両立できる働き方は選べる?
この記事では、無期雇用派遣の産休・育休について基本的な制度を確認しながら、実際に見てきた復帰後のケースも交えて、これから働き方を考える方に知っておいてほしいポイントを紹介します。
無期雇用派遣でも産休・育休は取れる?
結論からいうと、無期雇用派遣で働いている方も、産前産後休業や育児休業の対象になります。
産前産後休業は、出産する女性労働者が取得できる制度です。
育児休業についても、育児・介護休業法に定められた要件を満たせば取得できます。
また、無期雇用派遣の場合、派遣先ではなく派遣元の会社と雇用関係を結んでいます。
そのため、産休・育休についても、まずは雇用主である派遣元に確認することになります。
ただし、実際の取得要件や会社独自の制度については確認が必要です。
💡POINT
無期雇用派遣でも、条件を満たせば産休・育休を利用できます。
ただし、復帰後の派遣先や働き方については、事前に確認しておくことが大切です。
「無期雇用だから必ずこう」と決めつけず、応募や入社の段階で確認しておくと安心です。
気になるのは「育休を取ったあと」かもしれません
産休・育休を取れることはもちろん大切。
でも、実際に復帰することを考えると、
「育休を取ったあと、どこで働くことになるんだろう?」
という疑問も出てきますよね。
派遣という働き方では、ここを少し知っておく必要があります。
産休・育休前の派遣先に、そのまま戻れる?
必ずしも、以前と同じ派遣先に戻れるとは限りません。
💡ここは知っておきたい
育休から復帰したあと、必ず以前と同じ派遣先で働けるとは限りません。
復帰時の勤務条件や派遣先の状況によって、別の派遣先になる場合もあります。
厚生労働省の資料でも、派遣労働者が復職後に新しい派遣先で勤務する場合があることが示されています。
そのため、
「育休を取ったら、必ず元の職場に戻れる」
とは考えず、復帰後の働き方についても事前に確認しておくことが大切です。
なお、登録型派遣でも、復帰時の派遣先の状況や希望する勤務条件などによって、以前とは別の派遣先になることがあります。
派遣という働き方では、育休前と同じ職場に戻れることが必ず約束されているわけではないという点は共通しています。
実際に見てきた、産休・育休後の働き方
ここからは、無期雇用派遣の採用や就業後フォローに携わる中で、実際に見てきたケースについてお話しします。
担当していたサービスでは、産休・育休を取得できることを大きなポイントとして入社を決める方も多くいました。
実際に制度を利用して産休・育休を取得する方も多く、復帰後も無期雇用派遣として働き続けるケースがありました。
一方で、復帰後の配属については、これまでの経験や派遣先からの評価が安心材料になることもありました。
無期雇用派遣は、未経験や経験の浅い方が事務職として経験を積みながら、少しずつスキルを身につけていく働き方でもあります。
そのため、長く勤務して経験を積んできた方ほど、これまでの経験年数や勤務実績、派遣先からの評価がプラスに働き、再配属が比較的スムーズに決まりやすい傾向がありました。
派遣元・派遣先の双方にとって、これまでの経験や実績があることが安心感につながりやすかったためです。
無期雇用派遣では、派遣先との契約が終了したあとに、別の派遣先へ再配属となるケースもあります。
終了後の流れや、実際に見てきた再配属のケースについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
中には、産休・育休前に働いていた派遣先から評価され、そのまま同じ職場へ戻る方もいました。
一方で、子育てとの両立を考えると、働く時間や勤務地など、生活に合わせて重視したい条件も増えてきます。
たとえば、
- 保育園のお迎えに間に合う時間で働きたい
- できれば残業は避けたい
- 通勤時間を短くしたい
といった希望です。
子育てをしながら働くなら、こうした条件を大切にするのは自然なことだと思います。
ただ、無期雇用派遣は、登録型派遣のように自分の希望条件に合う求人を選んでエントリーする働き方とは少し違います。
無期雇用派遣の働き方そのものについて、メリット・デメリットを詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
そのため、子育てとの両立を優先して働き方を見直し、復帰を機に登録型派遣へ切り替える方もいました。
もちろん、無期雇用派遣のまま働き続ける方もいます。
元の派遣先へ戻る方、別の派遣先で無期雇用派遣を続ける方、登録型派遣へ切り替える方。
育休からの復帰後も、選択肢は一つではありません。
ワーママでも無期雇用派遣で働ける?
では、子育てをしながら無期雇用派遣で働くことはできるのでしょうか。
答えは、「できる。ただし、自分の生活に合う条件かどうかを確認することが大切」です。
「派遣だからワーママに向いている」と一概には言えません。
一方で、
- 事務職として経験を積みたい
- 残業をできるだけ抑えたい
- 勤務時間を重視したい
- 子どもの生活に合わせて働きたい
- これまでの経験を活かしながら働きたい
という方にとって、無期雇用派遣が選択肢になることはあります。
大切なのは、雇用形態だけで判断せず、自分が必要とする働き方ができるかを見ることです。
ワーママが無期雇用派遣を選ぶときに確認したい5つ
子育てと仕事を両立したい場合は、応募する前に次のような点を確認しておくと安心です。
① 勤務時間・時短勤務について
何時から何時まで働くのかだけでなく、子どもの成長に合わせて勤務時間を変更できるのかも確認しておきましょう。
② 残業の有無
「残業少なめ」と書かれていても、実際にはどの程度発生するのかは確認しておきたいところ。
保育園のお迎えなど時間に制約がある場合は、特に重要です。
③ 子どもの急な体調不良への対応
子どもが小さいうちは、急なお休みや早退が必要になることもあります。
派遣元・派遣先それぞれに、どのようなサポート体制があるのか確認しておくと安心です。
④ 育休から復帰するときの配属
「育休後はどこで働くことになるのか」は、無期雇用派遣ならではの確認ポイントです。
元の派遣先への復帰なのか、新しい派遣先になる可能性があるのか。
気になる場合は、入社前に聞いてみましょう。
⑤ 派遣元のサポート体制
育休中から復帰に向けて相談できるのか、復帰後も仕事と育児の両立について相談できるのか。
派遣元とのコミュニケーションが取りやすいかどうかも、長く働くうえでは大切なポイントです。
無期雇用派遣を選ぶときは、仕事内容だけでなく、上記のようなサポート体制なども確認しておきたいところです。
実際に無期雇用派遣を扱う5社を、採用・配属に関わってきた経験から比較しています。
産休・育休については、説明会や面接で聞いてOK
「こんなことを面接で聞いたら、働く気がないと思われないかな……」
と心配になる方もいるかもしれません。
でも、産休・育休制度について確認することは、決して悪いことではありません。
実際、採用の場でも「産休・育休について教えてください」という質問はよくありました。
長く働くことを考えているからこそ、事前に確認しておきたいポイントです。
説明会や面接などで、気になることがあれば遠慮せず聞いてみましょう。
たとえば、
- 産休・育休の取得実績はある?
- 復帰後はどのような働き方になる?
- 時短勤務についてどのような制度がある?
- 育休後の配属について相談できる?
など。
制度が「あるか」だけでなく、実際にどのように利用されているのかまで聞いてみると、入社後の働き方もイメージしやすくなります。
👌遠慮せず確認してOK
産休・育休について質問することは、決してマイナスではありません。
長く働くことを考えているからこそ、入社前に確認しておきたいポイントです。
無期雇用派遣は、子育てと仕事を両立するための選択肢のひとつ
無期雇用派遣でも、産休・育休を利用することはできます。
そして実際に、産休・育休を取得したあとも無期雇用派遣として働き続ける方はいます。
ただし、復帰後の働き方は一人ひとり違います。
これまでの経験を活かして新しい派遣先で働く方もいれば、評価されていた以前の派遣先へ戻る方もいます。
一方で、子育てをきっかけに勤務時間や勤務地などの条件をより重視するようになり、登録型派遣など別の働き方を選ぶ方もいます。
大切なのは、
「無期雇用だから安心」
「派遣だから子育てと両立しやすい」
と決めつけることではありません。
今の自分が大切にしたいこと、これからどんな働き方をしたいのか。
その時々の生活やキャリアに合わせて、自分に合う選択肢を考えていけば大丈夫です。
無期雇用派遣も、その選択肢のひとつ。
「こんな働き方もあるんだ」と知っておくことが、これからの仕事を考えるきっかけになれば嬉しいです。





